パニック障害 家族や周りの人の接し方
パニック障害の方への接し方を紹介します。家族や友人、同僚など親しい人にパニック障害の方がいる方は参考にしてください。
正しい知識を持つ
接し方のポイントとしては、まず、パニック障害に対する正しい知識を持ち、理解することです。そのためには次のようなことを実践したり意識したりしましょう。
- パニック障害という病気、症状、治療について勉強する。
- 悩みや性格によるものではないことを理解する。
- 気力や頑張りで治るものではないことを理解する。
- 仮病やヒステリーの類ではないことを理解する。
- 本人の不安に共感する。
- 回復を焦らせないようにする。
上記のようなことを理解し、温かく見守ってあげることが大切です。
受診に同行する
家族や親しい方にパニック障害の可能性があると思った場合は、受診をすすめましょう。=>パニック障害の相談窓口、病院や医師の探し方
精神科に抵抗があるようなら、まずは内科医などのかかりつけ医に診てもらうとよいでしょう。
そして、受診の際はできるだけ一緒に行ってあげましょう。とくに初めのうちは、本人も症状を受け入れられなかったり、治療に対する不安があったりするので、勇気づけながら付き添ってあげましょう。
また、場合によっては、家族や周りの方は、認知行動療法などの治療に協力してもらうこともあります。例えば、本人が電車に不安があるなら、一緒に電車に乗ってあげたりします。協力者がいることで治療が順調に進んだり、高い効果が期待できたりします。
日頃から言葉や行動で支える
パニック障害の方は日頃から不安をかかえやすくそれが発作につながったりします。家族や周りの方はできるだけ気にかけてあげて、言葉や行動で支えてあげましょう。次のような言動をしてあげるとよいでしょう。
- 頻繁に話し相手になる。
- 不安が強い時はそばにいる。
- いつでも支えているということを伝える。
- 必ず治ると勇気づける。
たとえ忙しくても、適当にあしらったりせず、一緒に治していこうという気持ちを持って支えていきましょう。
発作が起こったときの接し方
発作が起こったら、焦らずに対応しましょう。焦ると、その焦りが本人に伝わり、余計に症状が悪化してしまいます。
発作が起こったら、次のように接するとよいでしょう。
- 椅子に座らせたり寝させたりなど、楽な姿勢を取らせる。
- 腹式呼吸を促す。
- 落ち着いたら、不安を抑えるよう「大丈夫だ」などの勇気づける言葉をかける。
- 症状が治まったら、状況や症状の程度、感じたことなどを記録してもらう。
パニック発作で死ぬことはありません。ひととおり対処が終わったら、そのことを改めて伝えてあげましょう。
広場恐怖がある場合の接し方
パニック障害は広場恐怖を伴うことの多い障害です。
広場恐怖を放っておくと、外に出られなくなって、引きこもりやうつ病を招きかねません。
そうならないためにも、家族が付き添ってできるだけ外出するようにしましょう。ただし、無理に外に出すのは禁物です。まずは、不安の少ない場所から行きましょう。認知行動療法でも、段階を踏んで徐々に慣れさせていくという方法を取りますので、決して無理をさせてはいけません。
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