パニック障害の症状
パニック障害の症状は大きく3つあげられます。それはパニック発作、予期不安、そして広場恐怖です。
それらの関係性をパニック障害の症状の経過とともに紹介します。
パニック障害の経過
パニック発作はある日突然起こります。その症状に苦しみ驚きますが、10分〜20分で治まります。
そういった経験を一度してしまうと、またパニック発作が起こるのではないかと不安が高まります。これが予期不安です。
予期不安が高まると、やがてパニック発作を起こした場所や状況を避けるようになります。これが広場恐怖です。
このように、パニック障害においては、パニック発作→予期不安→広場恐怖の順で症状が現れます。ただし、広場恐怖は現れない場合もあります。
治療にかかる時間
パニック発作は薬により早期に治めることができます。
予期不安は治療に時間がかかります。
広場恐怖はなかなか症状が改善しないものです。時間をかけて粘り強く治療に取り組む必要があります。
予期不安と広場恐怖は治りにくい
パニック障害の症状において、予期不安と広場恐怖は治りにくく、症状の根が深いといえます。
パニック発作は薬で治まりやすいのですが、予期不安と広場恐怖を改善しないことには、パニック障害が治ったとはいえません。
また、パニック障害には広場恐怖を伴うタイプと伴わないタイプがあります。診断の際はこのあたりも注意してみられます。
ほうっておくと症状は悪化する
パニック発作はそのままにしておくと、何度も発作を繰り返すことになります。発作に対する予期不安はますます強くなっていき、広場恐怖は重症化して引きこもりになってしまいます。また、うつ病や他の不安障害などが現れてくる可能性もあります。
パニック障害をほうっておくと、日常生活や社会生活に支障をきたすようになります。ほうっておいてはいけません。
パニック障害は改善できる病気です。重症化しないうちに適切な治療をうけることが大切です。できるだけ早めに専門医を受診しましょう。
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