筋弛緩法

筋弛緩法

筋弛緩法とは

 不安障害の方におすすめな自分でできる簡単な運動です。
 筋肉を収縮させて、一気に力を抜きます。
 精神的な緊張と筋緊張は密接に関係しています。筋弛緩法では筋肉をリラックスさせることで、日常生活のストレスや精神的な不安や緊張を軽減させます。

 

筋弛緩法のやり方

 部位ごとに効果的な筋弛緩法のやり方を紹介します。緊張と脱力の落差を感じることが大切です。

 

手の筋弛緩法
  1. 両腕を前に、手の甲を上にして伸ばす。
  2. 親指を中に入れて拳を握る。(握りこぶしを2つ作る)
  3. ギュッと8割くらいの力で10秒ほど握る。握ってる間も腹式呼吸を続ける。
  4. 握りを解いて、腕を降ろし、15秒ほど脱力する。
  5. これらを数回繰り返す。

 

腕の筋弛緩法
  1. 両腕を前に、手の甲を上にして伸ばす。
  2. 親指を中に入れて拳を握る。(握りこぶしを2つ作る)
  3. 手を握ったまま肘を曲げて、両手を両肩に近づける。
  4. 肘を曲げてできた腕の力こぶに力を入れる。8割くらいの力で10秒ほどキープ。その間も腹式呼吸を続ける。
  5. 肘を伸ばして、そのままの状態で、15秒ほど脱力する。
  6. これらを数回繰り返す。

 

背中の筋弛緩法
  1. 両腕を前に出し、肘を90度に曲げ、拳を握る。(ボクシングのガードのような形)
  2. その形のまま両腕を後ろに持って行き、胸を張り、両肩甲骨をくっつけるような動きをする。
  3. そのまま10秒ほどキープ。その間も腹式呼吸を続ける。
  4. 両腕を元の位置に戻して、15秒ほど脱力する。
  5. これらを数回繰り返す。

 

肩の筋弛緩法
  1. 両肩をあげて、首をすぼめるようにして、肩に力を入れる。
  2. そのまま10秒ほどキープ。その間も腹式呼吸を続ける。
  3. 肩を落として、15秒ほど脱力する。
  4. これらを数回繰り返す。

 

首の弛緩法
  1. 顔を右に向け、痛くなりすぎないところで10秒程キープ。その間も腹式呼吸を続ける。
  2. ゆっくり元の位置に戻す。
  3. 左・上・下についても同様に行う。
  4. これらを数回繰り返す。

 

顔の筋弛緩法

いくつか方法があります。

  • まゆを上げたり下げたりする。やりにくい人は目を大きく開ける。何回か繰り返す。
  • 舌をできるだけ出して、元に戻す。何回か繰り返す。
  • 口をひょっとこのように出す。その後、口をだらんとする。何回か繰り返す。

 

腹部の筋弛緩法
  1. あおむけに寝る。
  2. 腹式呼吸をする。お腹が膨らんだ時に、手で抑え、腹筋に力を入れる。
  3. 手を離し、腹筋を緩める。
  4. これらを数回繰り返す。

 

足の筋弛緩法
  1. あおむけに寝て、足をピンと伸ばす。数秒キープ。
  2. 元に戻す。
  3. 次は、逆に足を手前にそらす。(手前にひっぱる感じ)数秒キープ。
  4. 元に戻す。

日常に筋弛緩法を取り入れましょう

 いつでもどこでも、生活の中に筋弛緩法を取り入れてみましょう。どの部位の運動を選んでもOKです。ただし、食後は控えるようにしましょう。
 力を入れる時間や脱力する時間、繰り返す回数は人それぞれで結構です。
 筋弛緩法でリラックスし、不安をやわらげましょう。