社会不安障害と仕事

社会不安障害と仕事

 人前で話したり、大勢の人と接する時に緊張することは、誰にでもあります。しかし、仕事に支障をきたすのは問題です。
 例えば、次のようなことがあります。

  • 名刺交換で手が震えて止まらない。
  • 打ち合わせなどで、何も話せない。
  • 電話に出られない。
  • 雑談や会食を避ける。

 社会不安障害の人にはこのような症状が見られます。人前で行動することへの恐怖や不安が強く、仕事に影響が起きてしまっています。仕事上、最低限必要なコミュニケーションを取れないのは、深刻な問題です。何かしら対策が必要です。

 

対策

 社会不安障害には、軽度から重度まで、さまざまな症状がありますが、いずれも、もともとの性格や生活環境などの影響を受けていて、発症の原因を絞ることはできません。
 何に不安を感じるか、その対象を知ることが対策の第一歩です。その上で、対象と向き合う訓練を始め、克服を目指します。
 医療機関に行き、治療や対策の方法を医師と検討しましょう。
 認知行動療法では、人と接する訓練をするでしょう。例えば、人と話す時間をだんだん長くしていく訓練をしたりします。
 薬物治療では、抗不安薬や抗うつ薬を服用して、まず不安を抑え、震えや極度の緊張を抑える対策をします。