不安障害になりやすい人、不安を感じやすい人
不安障害になりやすい人は、当然ですが、不安を感じやすい人です。では、不安を感じやすい人はどのような特性を持っているのでしょうか?
クロニンジャーが提唱したパーソナリティの7因子を示します。
- 新奇性追求…好奇心、衝動的
- 損害回避…心配性、用心深い
- 報酬依存…情緒的、感傷的
- 固執…熱心、粘り強い
- 自己志向性…責任感、自尊心
- 協調性…寛容、共感的
- 自己超越性…超自然的
上の4つは遺伝的な影響が強い”気質”を、下の3つは環境的な影響が強い”性格”を表しています。
不安を感じやすい人は損害回避の気質が高い傾向にあります。そのため、生まれつき不安を感じやすいという人は少なからず存在します。
しかし、先天的な損害回避の気質が強くても、後天的な自己志向性が高ければ問題がありません。つまり、不安を感じるものの、自分で目標を立てて責任を持って進められる人ならば、良い意味で慎重な人といえるのです。
したがって、不安障害になりやすい人は損害回避が強く、自己志向性が低い人といえます。何事にも必要以上に不安を感じてしまい、前向きに取り組めない。不安に振り回される生き方をしてしまいます。
損害回避は生まれ持ったものなのでどうしようもないといえますが、自己志向性は自分で高めることができます。認知療法や行動療法などの精神療法はそのひとつの方法です。医師やカウンセラーと相談しながら取り組んでいけるようにしましょう。
男性より女性のほうが不安障害になりやすい
不安障害の男女比は1:2と女性のほうが2倍くらい多いという報告があります。これはパニック障害においても同程度です。
このことからも女性の方が不安を感じやすいと言えるでしょう。