社会不安障害の傾向

社会不安障害の傾向

 社会不安障害は重症化すると鬱病などに発展する恐れがあります。

 

社会不安障害は強いストレスがつきまとう現代社会が産んだ心の病

 医療技術により昔は不治の病と言われた病気でも、今では簡単に治すことが出来たりします。今でも死亡原因の上位に位置する癌は、早期発見によりかなりの確率で治療することが出来るようになるまでになっています。こうした医療技術の進歩とは対照的に、現代社会において新たに確認されている病気も出てきています。特に強いストレスにさらされることが多い現代社会では心の病を患うことが多くなっており、その代表とも言える鬱病は社会現象にまでなっています。そして、新たに話題に挙がるようになってきている社会不安障害もその一つです。

 

社会不安障害は放置されやすい

 SAD(Social Anxiety Disorder)と略される社会不安障害は鬱病などと同様に心の病とされています。心の病の共通点として挙げられるのは、他人にはなかなか理解されないために病気とは考えられず、放置されがちだということです。適切な処置さえすれば重症化することもなく治療できるのに、ずっと放置されてしまったゆえに大変な自体に陥ってしまうこともあるのです。

 

社会不安障害を放置すると日常生活に支障が出てくる

 社会不安障害とは、簡単に言うと注目を浴びる行動に不安を覚える病気です。軽いものであれば人前で話すことが苦手など、あがり症なのではという程度の認識ですが、重くなると他人に評価されることや注目を集める行動に苦痛を覚えるようになってしまいます。そして、やがては日常生活に支障が出るようなことにもなってしまうのです。

 

社会不安障害はれっきとした病気です

 社会不安障害は性格などではなくれっきとした病気であり、専門医によるカウンセリングや薬による治療が必要になります。性格によってそうなっているわけではありませんので、無理強いをするといたずらに不安や恐怖心を煽るだけになってしまいます。社会不安障害の危険なところは、放置しておくと鬱病などの他の精神疾患へと発展していってしまう恐れがあるということです。そうならないためにも、早期に専門医による診断を受けることが重要です。

 

社会不安障害と単なるあがりの違い

 単なるあがりか、それとも社会不安障害なのかを見極める一つの方法として身体症状があります。社会不安障害の場合には単なるあがりとは違って目に見えてわかる身体症状が出ることがあるのです。顔が赤くほてったり、脈が速くなって息苦しさを覚えるなんていうのはまだマシな方で、酷いものになるとめまいがしたりパニック発作を起こしたりもします。そういった極度なあがりを持つ人はあがり症といって社会不安障害の症状の一つといえます。単なるあがりだろうといって放置するのではなく、専門医に診てもらって早期治療をするように心がけましょう。

 

こんな症状があるなら社会不安障害かもしれません

 次の症状は自分の性格のせいだと思っているかもしれませんが、実は社会不安障害かもしれません。

  • 人前で話をするのは苦手である。
  • 注目をあびると極度に緊張する。
  • 緊張すると顔が赤くなったり、青くなったりする。
  • 緊張すると体が震えたり、激しい動悸がする。
  • 人前だと手が震えて文字が書けない。
  • 緊張のため人前で食事ができない。
  • 公共のトイレで用を足すことができない。
  • 人前に出ることを避ける。

 このような症状のせいで身体に影響が出たり、仕事や日常生活に支障がでるようなら、専門医で受診することをおすすめします。

 

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